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映画ウォーキング 群を抜いておもしろい映画評です。名作と言われる映画もジェンダーの視点で切ると・・・
「不都合な真実」(デイヴィス・グッゲンハイム監督 アメリカ 2006年)

 ゴア氏の作った「不都合な真実」の映画を見た。「ホワイトプランネット」という南極(北極だったかな?)を描いた素晴らしい映像の予告編を見たこともある。
 いずれも衝撃的なのは、ゴーゴーゴーと崩れ落ちる氷山だ。
 カナダに行ったときもノルウェーに行ったときも氷山がどんどん後退していっているのを痛感した。これは「えっ!」という感じだ。

 モンゴルの草地がどんどん砂漠化して、羊や牛などが数多く死亡したことが数年前にあった。それは、地球温暖化のための異常気象のためという説明を聞いたことがある。
 アメリカのカトリーナ台風の猛威も地球温暖化のためと言われている。

 この「不都合な真実」は、啓発用の映画であり、誰が見ても何が問題で、生活や政治を変えなくてはと思わせる映画である。グラフや地図やCGを駆使して、また、様々な映像とゴア氏自身が語ることによって、何が問題かよくわかるし、経済も大事だけれど、命に関する地球温暖化をなんとかしなくっちゃと思う。
 その意味では、ものすごく良くできた映画である。
 白熊が、氷河が薄くなっていて、あるいは氷河が少なくなっていて、泳ぎ疲れて死んでしまうなどということは驚きだすし、世界中の動物が、植物が、そして、人間が苦しんで、異常な事態を迎えつつあることが胸に迫ってくる。その意味で、本当に一人でも多くの人に見てもらいたい映画だ。
 ある人とこの映画の感想を話しあっていたら、「この映画を見終わっていろんな人と話をしたら、ゴアがあのとき勝って、大統領になっていたら世界は変わっていただろう」と。
 その通り。
 この映画は、地球温暖化防止についてのすぐれた映画であると同時に実はすぐれた政治映画である。
 冒頭ゴア氏が、講演会に登場し、「一瞬アメリカ大統領になったゴアです」と自己紹介し、みんなが、どっと笑う場面がある。
 あのときのブッシュ氏を大統領にした選挙結果は、もめたけれども本当にブッシュ氏は、勝っていたの?という気にやはりなる。

 ゴア氏は、大統領の選挙のキャンペーンのとき、サイボーグみたいだし、東部エリートという感じで、親しみが持てないと言われた。
 今回この映画では、子ども時代に自然に親しんでいたこと、子どもの頃、実家のタバコ栽培の農業の仕事の手伝いをしていたこと、大好きな姉は、すごいヘビースモーカーで、その結果肺がんで死んで、そのため実家は、タバコ栽培をやめたことなどが、かわいらしい子ども時代の写真とともに語られる。
 なぜ環境や自然にこだわるのかという人となりを明らかにしたものであり、冷たいエリートのゴアというイメージとは、全く違うゴアという感じだ。

 国会議員として、環境問題に長いこと取り組んできたこと、産業界が産業の隆盛にとって、マイナスと考え、地球温暖化に取り組まないできたこと、メディアの報道の仕方、みんなの誤解・・・・・・いろんなことを誠実に丹念に解いている。
            (福島みずほのHPより一部変更して転載)
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