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映画ウォーキング 群を抜いておもしろい映画評です。名作と言われる映画もジェンダーの視点で切ると・・・
 「女と女と井戸の中」  (監督サマンサ・ラング、主演パメラ・レイブ、1997年、オーストラリア)

 ものすごい男社会に生きていると(どこの世界も結構男社会で、切った張ったと陰謀と足の引っ張り合いと駆け引きの権力闘争だ。どこの会社も会社内政治の権力闘争にみんな明け暮れているだろうけれど、政界はなんといっても権力闘争の本場だから)、しみじみした女性映画が見たくなる。しかもカラッとしたのではなくじっとりしみじみしたもの。いわゆる女性映画を見ることで、わたしは、どこかでバランスをとろうとしているのかもしれない。普段不足しがちなものを摂取するといったような。
 井戸は、心のなかみたいだ。真っ暗で、のぞき込むのが怖いような好奇心にかられるような。
 中年の女性であるヘスターは、父親が亡くなり、土地などを相続する。家に居ついてしまった若い女性(女子少年院から出てきて、帰る家がないことは暗示される)のはつらつとしたところに魅了される。ヘスターは、その女性とヨーロッパ旅行にでも行きたいと思い、土地などを売り、現金をたっぷり手に入れる。はしゃぐ2人。
 しかし、その若い女性が、うっかり車で男性をはねてしまい、2人はその男性を井戸のなかに投げてしまう。
 変調をきたしていく2人。
 ところで、家のなかにあったはずの大金がなくなっている。ショックを受ける2人。
 いろいろあって、若い女性は家を出る。
 その彼女のかばんのなかに、大金の札束が。
 なんのこっちゃ。なぜ彼女がお金を持っているの!
 実は、なにが言いたい映画なのかわからなかった。
 したたかな若い女性と彼女に惹かれる孤独な中年の女性。うーん、中年の女性が中年の男性という設定だったら、新しくもなんともないお話だ。若い生き生きした女性に惹かれる孤独でお金持っている男性の話なんてごろごろしている。男は金で、女は若さって言うヤツだ。
 この話の不可思議さは、女どおしってことなのかな?
 それにしてもヘスターの孤独だけはじんじん伝わってくる。
 1人で、心を開かず、甘えずやってきたという感じ。
 でも土地もお金もなにもかも失って、また一人になった彼女が不幸かというとそうでもないという気もする。

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