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映画ウォーキング 群を抜いておもしろい映画評です。名作と言われる映画もジェンダーの視点で切ると・・・
『CODE46』(監督:マイケル・ウィンターボトム/2003年/イギリス)

 「マイノリティーレポート」で予知能力を持つ超能力者を演じたサマンサ・モートンと「ショーシャンクの空に」「ボブ・ロバーツ」の演技、そして、「デッドマンウーキング」の監督として、素晴らしい映画を作ったティム・ロビンスの2人の映画。
 ティム・ロビンスが、どんな思いで作ったのだろうと思い、映画を見に行った。
 近未来世界の切ないラブストーリー。
 この近未来の世界は、はっきりと「外」と「中」に分けられている。
 中は管理され尽くしている社会。
 外は砂漠が広がり、人が打ち捨てられている社会。
 都市部の「中」の社会と「外の世界」の行き来は厳格に制限され、審査を受けた一部の人間のみに発行されるパペル(パスポートとビザの機能をあわせ持つ)取得者だけが、都市部を移動できる。その偽造パペルがでていることから、調査員であるウィリアム(ティム・ロビンス)が、上海に送りこまれる。
 偽造パペルを作っているのは、マリア(サマンサ・モートン)。
 彼女は、もともとは「外」の住人で、自由に行き来したいという人々の笑顔と感謝のために、偽造パペルを作って、渡している。
 「犯罪者」と調査員が出会う。そうとは知らずに。
 しかし、ウィリアムは彼女の痛みも思いもわかる。彼は、彼女が犯人だとすぐわかるが、告発をすることが、できない。
 彼らの交渉は、CODO46に触れ、国家から、記憶を消去されてしまう。
 「自由」を求めて、なんの見返りも期待せず、人の気持ちに答えようとするマリア。
 そんなピュアな彼女に彼は、惹かれる。そして、彼女の気持ちがわかる彼も優しいのだ。
 「エ二ミー・オブ・アメリカ」「マイノリティーレポート」「ダークエンジェル」などの近未来社会を描く映画で、こんな恋愛が描かれるのだという感じ。
 しかし、遺伝子操作やクローンが、でてくると、人々の恋愛に対する国家の管理も厳しくなるなという予感がする。
 これだけいろんなものが自由になり、恋愛のタブーもなくなりつつあるなかで、恋愛が、法律的にも道徳的にも許されないなんて。
 結果がわかっていてもそうしただろうかというナレーションが流れる。
 きっとそう。
 人間は、自由で、人を思う気持ちは、強く、人を愛するのだ。
 どんな社会であろうとも。どんなバリアをかかえようと。
 それにしても記憶が消去されるというのは、すごいなあ。
 相手のなかに、いるべき自分がいなくなってしまうのだ。
 監視社会のなかでの恋愛という面で、おすすめの映画です。
 ふーん、こんな映画に感情移入してしまうなんて、わたしもケロケロ生きているようで、どっか精神的にきついところで、生きているのかなあ。人のやさしさを大事にします。
 政治の世界に生きていると、透明感を失ってしまいがちになりそう。
 このヒロインのピュアさを胸に刻んで生きていきます。

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