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映画ウォーキング 群を抜いておもしろい映画評です。名作と言われる映画もジェンダーの視点で切ると・・・
ダーク・エンジェル(ジェームズ・キャメロン監督・テレビ朝日放映中・毎週月曜日20時から)

 2009年、ワイオミング州のある施設(表向きは、アメリカ空軍基地となっている)から、こどもたち12人が脱走した。
 この施設は、代理母から生まれ、遺伝子操作をされたこどもたちが、戦士として、超訓練を受け、場合によっては、生体実験されているところだった。ここは、国の秘密機関だ。
 マックスは、脱走に成功した。他の仲間のことはわからない。
 あらゆるものから逃げ、社会のなかで隠れて生きている。
 空きビルの一室を不法占拠し、暮らしている。
 2019年、シアトルのまち。アメリカは、テロによって、すべてのデータが消失。不況で、経済も悪く、「元大国」となっている。人々の心は、すさんでおり、昔は、良かったと言いあっている。
 一部の人間が、富を独占し、社会の不正・不公平が、蔓延している。
 マックスは、自転車で、配送する会社に勤めている。目立たないように生きているが、偶然、テレビジャックを何十秒間し、問題を伝える自由放送をしている人に会う。社会の様々な不正を何十秒間か、テレビジャックし、伝えているのだ。
 他方、ずっと脱走したマックスを追っている秘密組織がある。
 マックスは、様々な困難に出会いながら、生きていく。
 このマックスは、実にかっこいい女性である。年は、20歳くらいか。
 ああ、こんなヒロインが出てきたのだと言う感じ。
 猫の遺伝子もはいっているので(むしろ豹というべきか)、ひらりと飛び降りれるし、身のこなしが敏捷どころではない。訓練を受けているので、格闘技も抜群。力もある。水のなかに長いこと息もせずにいることもできる。
 国の秘密のなかから出てきて、かいくぐり、国のなかの不正に実は反逆している。
 「ニキータ」「アサジン」のヒロインは、国によって秘密裡に育てられた国の殺し屋だ。なんのために殺人をするのかわからない。
 遺伝子操作の問題や代理母の問題(マックスは自分の母は誰かと考える)、国家の不正、第2次世界大戦中の731部隊のことなどいろんなことを思い出す。
 マックスは、遺伝子操作のちょっとしたミスで、時々発作がでる。ゲイの女友達、ルームメイトの女友達に救われたりする。映画のなかで、女の友情も描かれている。一昔の映画だったら、ラブロマンスの映画になったりするのだろうけれど、そうはならないんだよね。将来のお楽しみというところか。こういうところも映画は変わってきている。統計をとっていないからわからないけれど、昔は、男性と女性の恋愛が数多く描かれていたのないか。今はね男と女の恋愛物って、もうあんまり新鮮ではないのかも。使い古しすぎたっていうか。
 自由放送をしている男性(ステキで、わーわたしの好み)は、命をねらわれて、脊髄がボロボロになり、今は、車椅子だ。マックスとの間で、すぐキスシーンとかベッドシーンにならないようにこの映画はしている。2人は、好意を持ちつつ、同志として描かれている。
 カップルにしてしまうと陳腐ななかになげこまれるから、2人が恋人同士になるのは、このシリーズが終わるときだろうとわたしは考える(アメリカのテレビのシリーズなのだ)。
 マックスは超人的に強くて、すかっとしていて、弱みも持ち、クールで、ホットな内面を持ち、様々なことを頭の良さと機転で乗り越えていく。
 混沌と貧しさのなかにあるアメリカは、今のアメリカへの痛烈な皮肉で、国家主義的なものを撃っている、ブッシュのばかやろうといっているように感じるのはわたしの考えすぎかしらん。
 少なくとも作り手はなにかを訴えたいのでは。
 国家のなかにすみ、国家のなかで追われながら、国家をうつと言う緊張感にドキドキしながら見ている。

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