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映画ウォーキング 群を抜いておもしろい映画評です。名作と言われる映画もジェンダーの視点で切ると・・・
アリーmyラブ 5(NHK総合テレビ・日曜日23:10より放映中)

 アメリカのテレビドラマ。日本でも放映され、ビデオのシリーズにもなっている。
 弁護士も医者もみんな等身大でいい。
 アリーは、弁護士だけれど、ボーイフレンドのことなどでいつもゆれている。これ!という人になかなか出会えない。
 わたしの友人は、「アリーは、男のことばかりしか考えていないので、あまり好きではない。」と言う。
 うーん。確かにアリーはいろいろ精神的に不安定なところもある。目覚まし時計がガンガン鳴っていると、それを銃でうって壊してしまったところを見て、ほんと驚いた。こんなに精神的に不安定で、裁判ができるだろうか。はて。法廷の場面もなんかさしみのつまみたいというところもある。
 しかし、と思う。
 女の人が等身大で働き、生きることをそのまま描けるようになったのだ。
 個人的なことでしかも少し古い話で恐縮だが、わたしの幹事長記者会見のときに、記者に「民主党の幹事長に中野寛成さんがなったけれど、なった途端にみんながよってたかっておろそうとしている。わたしだったら泣いちゃうわ」と言ったら、それが記事になった。
 「泣いちゃうわなんて言っては良くない。また女が泣くと思われる」と言う声もあった。
 確かにそういう面もある。
 でもこう思うのだ。
 男性は人前で泣いてはいけないと言われたのに対して、女性は人前では泣いては女々しいとは言われてこなかった。小泉総理は、「涙は女の武器」と言ったんだもんね。
 だからこそがんばる(?)女は、人前で泣かないできたのだ。
 「泣いてごまかす」「あああー、泣かれちゃかなわないよ」と女がみくびられないために。
 わたしは、実は泣かないし(昔、仕事のうえで悔し泣きをしたことは1度あるけれど)、仕事上泣くのは、カッコ悪いと思う。だから、泣かない。泣いてる暇もないというところか。
 しかし、と思う。泣きたいときは、人知れず(?)泣いちゃっていいじゃない。「辛くて泣いちゃう」と人にも言ってもいいじゃないと思う。
 弁護士になりたての頃、「頼りなく思われたらどうしよう」と思っていたものだ。
 依頼者の前では賢くふるまわなくっちゃって。
 賢くもへったくれもなく失敗やとんちんかんなことも多かったと思う。
 仕事も子育てもしている女は「だからいわんこっちゃない」と言われないためにがんばる。
 ものすごい男社会に生きる女は「だから女はだめだ」と言われないためにがんばる。
 がんばりはいい成果を生むことももちろんあるけれど、自分の弱い部分や柔らかい部分を出せなくなったら、むしろ抑圧をより内面化してしまう気がする。
 「アリーmyラブ゙」を見ていると確かにアリーは頼りない。絶対に頼みたくない弁護士という気がする。自分の悩みで一杯なんだもん。
 しかし、「等身大」の働く女がやっとでてきたかという気がする。
 がんばる部分と自分のだめさかげんをやっぱり出したい部分とそのバランスのなかで、多くの女は揺れているのではないか。
 わたしもダークエンジェルの緊迫した部分とアリーのだめさかげんの両方の間でいったりきたりしている。

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