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映画ウォーキング 群を抜いておもしろい映画評です。名作と言われる映画もジェンダーの視点で切ると・・・
「一七歳のカルテ」(ジェームズ・マンゴールド監督・1999年・アメリカ)

*崖っぷちに立つ少女たち*
 ウィノ・ライダーは大好きな俳優である。
 「シザーハンズ」「ヘザーズ」「ボーイズ」「ナイト・オン・ザ・プラネット」「クルーシブル」「リアリティ・バイツ」「エイリアン」などなど知的でナイーブで感受性豊かな役を演じている。
 この映画は思春期の壊れそうな今にも切れてしまいそうな神経と心を抱えた女の子たちの心情とそして友情を描いている。
 ウィノ・ライダー演ずるスザンナはアスピリン1びんを飲んで自殺をはかり、精神病院に入院する。
 そこにはいろんな女の子がいる。食欲がなくて体重30kgの人もいる。
 今をときめくジョリーナ・ジョーリ演ずるリサは壊れている。スザンナの名前を間違って言ったりする。倫理感がなく、あばれ、脱走を繰り返す。
 リサはカンのいい女の子である。別の女の子が実は父親から性的虐待を受けていたことを見破り、そのことを暴露する。なぜリサは見破れるのか。それはリサも性的虐待を受けていたからでないか。
 最後に疲れ果てたリサの指に優しくマニキュアをするスザンナ。
 「自尊心をもって」「あなたも元気になれるわよ」というところだろう。
 ところで、法務省は、少年院の女子少年院に収容された少年・少女にアンケートをとったところ、半数が親から虐待を受けていたと答えているという詳細な報告書を発表した。
 問題行動をとっている少女・少年たちが心に傷を負い、あるいは秘密をかかえて生きていることがわかる。
 そして問題行動云々ということだけでなく思春期の外界とのちぐはぐした感じ、ふさぎたくなったり、死にたくなったりする気持ちも瑞々しく描いているせつない映画である。
なぜウィノナー・ライダーは賞をとれなかったのかな。爆発させる演技より控えめの方が難しいと思うけどな。
 最後に、この映画を見て、1番ドキッとなったのは、非常に正直に言って自分が死にたくなる女の子ではなく、ケアする立場の気持ちで見ていることであった。女子高生のケアを担当したり、女子少年院で女の子たちを見たりしている職業病だろうか。
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