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判例 その他
2−1995.3.22
事実婚夫婦の間の子の住民票について、単に「子」とする続柄の記載がプライバシーを侵害し憲法14条違反であるとした例
[裁判所] 東京高裁
[年月日] 1995(平成7)年3月22日判決
[出典]  判時1529号29頁、判タ874号82頁
[判決の概要]
 判決言渡直前に通達が改定され、区別記載が廃止されたので、取消請求については訴えの利益が消滅したとしたが、損害賠償請求について、「非嫡出子、非嫡出子という本人に選択の余地のない出生により取得した自己の属性(身分)により就学、就職及び結婚等の社会関係において深刻な不利益取り扱いを受けていることが認められ、このような社会的差別の存在が右属性についてこれが他に知られたくない個人情報として個人のプライバシーに属する実質的根拠となっている」「続き柄の記載は、住民基本台帳制度の目的との関連で合理性、必要性がなく控訴人ら(父母と子)のプライバシーを侵害するものであって」「その社会的身分である非嫡出子であることを理由として不合理な差別をするものであって、違法の評価を免れず」とした。ただし、被控訴人市長には過失はないとして損害賠償は認めなかった。
[コメント]
 1995年まで、住民票の世帯主との続柄欄において、嫡出子は「長女」「二男」式、非嫡出子は「子」養子は「養子」等、身分関係によって区別した記載がなされてきた。裁判の影響か、上記の判決直前の94年12月に自治省通達が改定され、95年3月1日から、すべて「子」と記載されるようになった。ただしその後、最高裁では合憲と判断された(最判99(平11)年1月21日、判時1675号48頁、判タ1002号94頁) 。一方、戸籍の続柄もまた、「長男」「二女」「養子」「養女」等の区別記載がなされているが、現在、東京地裁で係争中である。戸籍上の婚外子についての差別的記載についても、国連の規約人権委員会から廃止の勧告がなされている。
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