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判例
渉外離婚(国際離婚)

5 離婚の許否・離婚原因
離婚の許否については,離婚の準拠法による。準拠法では離婚を認めていない場合がある。判例のほとんどは,離婚を認めない外国法の適用を,公序規定(法適用42条)により排斥して,離婚を認容している。
離婚原因についても離婚の準拠法による。ただし,準拠法が外国法である場合にその適用が公序良俗に反するときはこれを適用しない(法適用42条)。準拠法である外国法が両性の平等原則に反するときは,公序違反に該当すると考えられる(山田鐐一『国際私法』349頁)。


5−1988.5.20
[裁判所]新潟地裁
[年月日]1988(昭和63)年5月20日判決
[出典]判時1292号136頁
[判決の概要]
ただし,日本人妻からフィリピン人夫に対し,夫の収入が少ないことやしつこい性格であることを理由に離婚請求をし,双方日本に別居中であるという事案において,いまだ破綻しているとはいえず,フィリピン法の適用を公序規定により排除する必要はないとして,離婚請求を棄却した。
[ひとこと]
この件は,裁判所がフィリピンの政治経済が悲惨な状態にある中で被告(夫)に同情し,被告が原告の夫であれば半永久的に日本に在留できる点に着目し,「破綻」を厳格に解したきらいがある。本来は,在留資格の問題として解決すべき問題であろう。

5−1987.10.30
[裁判所]横浜家裁
[年月日]1987(昭和62)年10月30日審判
[出典]家月40巻10号53頁
[判決の概要]
公序違反として,外国法の適用を排除したものとして,別居判決または協議別居の認許を得たうえさらに3年間の別居生活を継続することを離婚原因とするイタリア法の適用を,公序規定により排除し,日本民法を適用して24条の離婚審判をした。

5−1984.9.26
[裁判所]東京高裁
[年月日]1984(昭和59)年9月26日判決
[出典]判タ545号262頁
[判決の概要]
有責配偶者からの離婚請求について,1989年の法例改正前であるが,この点についての韓国民法が不明であるとして,法例16条但書を適用し,日本民法770条1項5号の解釈に従って請求を棄却した。

5−1984.8.3
[裁判所]東京地裁
[年月日]1984(昭和59)年8月3日判決
[出典]判時1149号122頁
[判決の概要]
離別の決定を得て3年間経過することを離婚要件とするブラジル法の適用を,公序規定により排除し,離婚を認容した。

5−1980.11.28
[裁判所]東京地裁
[年月日]1980(昭和55)年11月28日判決
[出典]判タ441号140頁
[判決の概要]
中国人夫婦間の離婚については,中華人民共和国婚姻法は離婚原因について特段の規定をもうけていないが,婚姻関係を維持することが不相当であるときは,裁判による離婚を認め,離婚の認定は裁判所の判断に一任しているものと解して,離婚請求が認容された。
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