1 職場で

1-1 上司・同僚・取引先による事例

1-1-2000.04.00 大手私鉄事件(大阪)

    セクシュアル・ハラスメント隠しのため出向を命じたことにつき、出向命令無効
    と200万円で和解した事例。

[裁判所]大阪地裁

[年月日]2000(平12)年4月21日までに和解

[出典]読売新聞(大阪)2000年4月21日夕刊

[事実の概要]原告の主張によると、社員X男は、A女の入社1ヶ月後から肩を触るなど
    の行為を始めた。A女は役員に上申したが相手にされず、X男に直接抗議すると「自
    分はセクハラ大魔人」と開き直られた。その後A女は別会社への出向を命じられ、
    抗議すると役員から「出向期間は永久」と告げられた。

[原告の請求]出向命令無効、慰謝料200万円。

[和解の概要]出向命令無効、会社とX男が連帯してA女に200万円支払う。

[ひとこと]A女は弁論で、「〔セクシュアル・ハラスメントに〕抗議する女性を疎外し、
    被害を隠すための出向命令で公序良俗違反」と主張し、会社側は「出向はリストラ
    策でA女の能力が低かった」、X男は「〔セクシュアル・ハラスメントの〕事実はな
    い」とそれぞれ反論していた。