2 教育の場で
2-2 教育者によるその他の事例
2-2-2002.09.10 A市立高校事件(兵庫)
 市立高校教諭6人の転任は、セクシュアル・ハラスメント問題で当局に抗議したことへの報復であったとして、市に600万円の支払いが命じられた事例
[裁判所] 神戸地裁
[年月日] 2002(平14)年9月10日判決
[出典] 労働判例841号73頁
[上訴等] 関連裁判 2-2-1997.04.22
[事実の概要]
 尼崎東高校で96年末、男性教諭による女子生徒らへのセクシュアル・ハラスメントが明らかになったが、当時、同校に勤め、校長や市教委に「もっと徹底的に調査すべきだ」と抗議した原告A、B、C、Dは97年4月に他校へ異動となった。この影響で他校にいた原告E、Fも異動となった。
[原告の請求] 市に600万円(原告1人につき100万円)。
[判決の概要]
 市は600万円(原告1人につき100万円)支払え。「転任は原告らを放逐し、事態を収拾する目的で行われた違法な公権力の行使」。「教育長の裁量権の範囲を逸脱した処分で、原告らは精神的苦痛を受けた」。
[ひとこと]