敗訴の事例

-  医療の場で

--2001.12.07 T病院事件(茨城)

    看護士から繰り返し性暴力を受けたとする知的障害者の主張が否定された事例。

[裁判所]水戸地裁竜ヶ崎支部

[年月日]2001(平13)年127日判決

[出典]LEX/DB28070886

[事実の概要]知的障害のあるA女(21)は、16歳の頃から数十回、通院していた病院の

看護士X男(53)により「性教育」として性行為をさせられたと主張した。

[原告の請求]3,150万円。

[判決の概要]棄却。X男がA女とかなり親密な関係にあったことは否定できないが、A

女の供述には不自然な点が散見され、「現実味に欠ける」。

[ひとこと]新聞報道によると、原告代理人は「性的虐待にあえて目をつぶり、原告が障

害者だという認識に欠けた、矛盾だらけで説得力のない判決だ」と批判。X男は、

A女が18歳未満であることを知りながら性交渉を持ったとして条例違反で逮捕、

送検されたが、水戸地検は嫌疑不十分で不起訴処分とした。