判例 働く女性の問題
1 賃金、昇進・昇格

1−2004.12.22 岡谷鋼機事件
男女のコース別採用・処遇は原告らが入社した昭和37年および42年当時は不合理な差別として公序に反するとまでは言えない、また旧均等法は男女の差別的取り扱いをしないことを努力義務にとどめているから、公序良俗違反とはいえない。平成11年制定の均等法は、男女の差別的取り扱いは禁止しているから、それ以前に入社したものに対して、平成11年以降に男女別コースで取り扱うのは均等法6条違反であるとした例。
[裁判所]名古屋地裁
[年月日]2004(平成16)年12月22日判決
[出典]労働判例888号28頁
[事実の概要]被告Y(専門商社)に勤務する(した)女性従業員原告が、同標準年齢男性従業員は総合職に配置され職務資格または役割等級が付されたのに、原告が事務職に配置され職能資格しか与えられないのは昇格、賃金など処遇上の格差であり違法な男女差別だとして、Yを訴えた。
[判決の内容]「均等法の施行以降においては、均等法が配置に於ける男女差別を禁止したことにより、違法となり、無効である。」
「被告は、均等法が施行された平成11年4月1日以降も、同法に禁止されているにもかかわらず、それまでの原告に対する男女のコース別の処遇を維持していたのであるから、…被告には、違法な男女差別を維持したことについて少なくとも過失があると認められる。」
「被告のした違法な男女差別により、性により差別をされないという人格権を侵害されたものということができるから、被告は、原告が被った精神的苦痛に対する慰謝料を支払うべきである。」