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家族の法制に関する世論調査 2013.2.18

 平成25年2月18日、内閣府は、平成24年12月に実施した「家族の法制に関する世論調査」を公表した(成人男女5000人対象、回収率は60.8%)。
 20代から70代以上の男女3041人が回答した今回の調査では、選択的夫婦別氏制度を認めてもかまわない(賛成)との立場を示したのは全体の35.5%(前回の2006年調査から1.1ポイント減)、現在の法律を改める必要はない(反対)とのの立場を示したのは全体の36.4%(前回調査から1.4ポイント増)である。反対派が賛成派を上回ったのは、1996年の初回調査以来である。
 しかし、年齢別にみると、20代では賛成47.1%・反対21.9%、30代では賛成44.4%・反対21.4%、40代では賛成43.9%・反対22.1%、50代では賛成40.1%・反対26.3%となっており、20代から50代では賛成の割合が40%を超え、反対の割合は20%台にとどまる結果となっている。これに対し、60代では賛成33.9%・反対43.2%、70代では賛成20.1%・反対58.2%であり、60代以上では急激に反対割合が高くなり、賛成割合が低下する。
図
 これから婚姻による改氏の問題に直面する年代は主に20代から30代であると思われることから(平成23年における平均初婚年齢は男性30.7歳、女性29.0歳/厚労省「人口動態調査」における統計参照)、調査対象の年齢別の人数比に着目すると、本調査では70歳以上の回答者数が全体の約25%を占め、60代も併せた60歳以上の回答者数となると約47%と半数近くに上る。また、回収数は、それぞれ、20代411、30代369、60代989、70代746であり、60代70代の合計は20代30代の合計の2.2倍以上である。反対が微増という全体の割合にのみ注目せず、むしろ婚姻改姓の当事者ともいえる世代の意見を尊重すべきである。
 過去の調査について年代別で見ると、平成13年の調査においては、20代の賛成42.3%・反対16.8%、30代の賛成37.2%・反対14.4%、平成18年の調査においては20代の賛成44.4%・反対21.3%、30代の賛成42.8%・反対18.8%となっており、今回の調査と比較すると着実に賛成割合が増加傾向にある。
 加えて、氏の問題に直面する可能性の高いといえる女性についてみると、20代においては賛成53.3%・反対16.1%、30代においては賛成48.1%・反対16.1%とさらに賛成割合が高くなり、反対の割合が極めて低くなるという結果が出ている。
 以上の事情を考えると、過去の調査と今回の調査の全体の賛否割合を単純に比較することは適切ではない。
 さらに、賛成の立場を示した人に対する、実際に別姓を希望するかとの質問に、「希望する」と回答した割合は23.5%であり、どの年代においても10%後半から20%台の人が実際に別姓選択を希望すると答えている。同様の質問に対し、平成13年においては16.3%、平成18年においては20.9%、とこちらも増加傾向にある。実際に夫婦別姓を選択する希望を持っている人の割合も増加していると評価することができる。
 また、この調査において、夫婦別姓は認めないが通称をどこでも使えるようにする法改正には賛成であるという第3の選択肢がある。これは何らかのかたちでの夫婦別姓の必要性を認める立場といえる。この選択肢を併せると、法律婚による氏の変更に関する救済措置に必要性を感じている率は今回の調査では全体でも59.5%に上る。20代30代の女性では、それぞれ83.2%、83.3%と、実に8割以上が何らかのかたちでの夫婦別姓を容認しているといえる。
 婚姻前から仕事をしていた人が、婚姻によって改姓することで仕事上何らかの不便を生ずることがあると思うかという質問については、20代から50代までは「あると思う」という回答が過半数であり(20代52.9%、30代57.2%、40代56.5%、50代55.7%)、「何らの不便も生じないと思う」との回答は60代(57.5%)、70代(63.4%)で高い。現役世代のほうが、不便を感じているものといえる。
 そして、選択的夫婦別姓制度の問題点として家族の一体性が損なわれるとの見解があるが、氏が違うことで家族の一体感(きずな)が弱まると思うと答えたのは全体http://www8.cao.go.jp/survey/h24/h24-kazoku/index.htmlの36.1%で、家族の一体感(きずな)には影響がないと答えた59.8%を大きく下回る結果となった。平成8年、平成13年、平成18年と比較すると、一体感が弱まると回答する人の割合は減少傾向にあり、一体感に影響がないと回答する割合が増加傾向にある。家族のあり方の多様性を認める意識が高まっていることがうかがえる。
 そもそも人権問題は世論で左右されるべきではないが、実際に氏の問題に直面する年代及び性別の意見は重視すべきであろう。人数比や年齢別の割合を捨象し、全体の割合だけに着目することは本調査の評価を誤ることとなる。本調査からしても、詳細に分析すれば、選択的夫婦別姓の必要性は明らかである。
内閣府HP
http://www8.cao.go.jp/survey/h24/h24-kazoku/index.html




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