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<婦人相談所に聞く>

京都の大学生がDV法施行後、婦人相談所にヒアリング調査をしました。FAXによる質疑応答と直接のヒアリングの結果をまとめて、原稿にしていただきました。

 私は京都地方裁判所、家庭裁判所にも見学に行った経験があります。あくまで私の主観なのですが、それらと比べると、婦人相談所はこじんまりとして暗い印象を受けました。奥まったところにあり、天井が低くて建物自体も古く、少なくとも全体としてあまり明るいという感じではありませんでした。

 Q DV防止法施行による実務の変化について
 DV防止法施行前から婦人相談所は、相談や広域措置、母子寮の手続きなど、DVに対応してきたので、特に変化はない。DV防止法や保護命令についての事務的な説明はしている。

 Q 他の都道府県の婦人相談所とのつながり・ネットワークについて
 全国の婦人相談所のつながりとして、連絡協議会というものがある。また、近畿ブロック 相談員会で近畿地方のネットワークをつくり、また定期的に集まって研修などを行っている。広域措置をとる場合にはこのネットワークを活用する。

 Q 被害者の受付は24時間体制ではないのか
 夜間の緊急保護はどうなっているのか 勤務時間(〜5:15)外の電話は舎監や宿直当番につながり、そこから所長に連絡がいくようになっており、適切な対応ができるようにしている。DV防止法施行前から電話があれば24時間いつでも対応している。

 Q 婦人相談所の権限について
 強制力がないなら被害者を守りきれるのか 婦人相談所には何の権限もないが、やるべきことはやってきたという自負はある。権限がなくても一時保護をしている被害者を守ってきた。 しかし、通報については、隣人・友人などから通報があっても出向いて事実を調べる権限がないので、通報してきた人に、婦人相談所に電話するか、または警察に行くようにと本人に伝えてもらうしかなく、何もできずによく歯がゆい思いをする。警察が被害者宅に行って被害者を保護し、婦人相談所に連れて来られることはある。 また、婦人相談所は経済力がないのでバザーの売上の寄付を受けて活動に役立てている。

 Q 警察とのつながりについて
 警察とはネットワーク会議があり、緊密な関係を保っている。婦人相談所からお願いすることもあれば、安全課から保護の要請をしてくることもある。被害者の夫が様子を見に来る場合などで婦人相談所で対応しきれないような問題が起これば、近くにある中立売署から警察官に来てもらうようにしている。

 Q 被害者の住居探し・職探しについて
 一時保護をしている場合、手伝えることがあればなんでもする。具体的には、生活保護や母子寮(市内には3ヶ所、京都府全体で4ヶ所)の手続き、広域措置についてなどを行っている。職探しは逃げる場所が見つかってからになる。現在、職に就いている人はその仕事を辞めて、逃げた先でもう一度職探しをすることになる。 広域措置では、夫が追って探しにくる可能性がある場合、仮名を使うことがよくある。その際、住民票は移さなくてもいいので問題はないが、就職するときに問題となることもある。また、多感な時期の子どもがいる場合には、仮名使用で名字が変わることによる影響も心配される。

 Q 子どもを夫の元に置いてきた場合、子どもの安全はどのようにして守られるのか
 子どもが18歳以下ならば児童相談所に連絡する。暴力(児童虐待)の事実があれば児童相談所が対応する。暴力が振るわれていないのならば、婦人相談所から保健所・民生委員・幼稚園・学校など各機関に対し、子どもの様子に注意するよう呼びかける。あとは見守ることしかできない。 また、子どもを夫の元に置いて逃げてきた被害者に対して「子どもはどうするの?」と言うことは、「子どものために我慢しましょう」と言っていると解釈されてしまう可能性があり、被害者の負担になることもあるので言葉の使い方にはかなり気を配っている。実際、被害者が夫からの暴力を耐えるのは子どものためであることが多い。 暴力から逃げてきた被害者は、「あなたが経験していることはDVなの」と言葉を与えられてはじめて自分に何が起きているのかを理解することが多い。DVという言葉を広く浸透させ、DVが認識されるようになるという点で、DV防止法ができて良かったと思う。
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