判例 女友だち 映画ウォーキング 情報BOX わがまま読書 リンク おたより欄
マーブル・チョコ
「スーダン国内避難民事情(2)」

 もう1ヵ所訪問したのが、国内避難民女性を対象にした料理教室だ。ここでは約1ヵ月間のサイクルで料理教室のコースを開催し、お菓子つくりなどを学んだ女性たちは、将来何人かで店を開き、収入創出を図るという夢を持っていた。国内避難民の多くは収入創出手段を持たないために、経済的自立を図ることが困難である。場合によっては、手っ取り早い現金確保の手段として、国内避難民キャンプで行われつつあるFGM手術に関与し、施術者として収入を得る女性もいる。こうした状況を踏まえ、技術を習得することで、将来的に経済的自立を果たすだけではなく、手軽な現金確保としてFGM施術者として現金を稼がずに済むようにすることが目的だ。

 私が訪問した日は、ちょうど2台のオーブンとなべを使って、約10名余りの女性がフィナンシェと揚げドーナツのようなお菓子を作っていた。インストラクターも毎日キャンプ内の施設(と言っても掘っ立て小屋のようなもの)に来て指導していた。


 一人の女性が、私にできたてのお菓子をくれた。まだ暖かい。衛生問題への疑問が一瞬頭をよぎったが、自分の胃腸の丈夫さにひそかに感謝しつつ、一口食べた。非常に美味。うまいうまいと全部食べてしまうと、今度は赤ん坊を連れた若い母親が、ビニール袋に入れて保管していたポップコーンもくれた。これも食べるとみんなに喜ばれた。

 外では暑い日差しの中、子どもたちが学校から帰ってきた。どこにも戦争の兆しは見えない。だが彼女たち、彼らは紛れもなく紛争の犠牲者であり、10年以上ここでの生活を余儀なくされている者も多い。料理教室の女性たちの多くが、お金を欲しいから教室に参加したと口をそろえて応えたが、厳しい生活が垣間見える。残念ながら日本ではあまり報道されていない東アフリカだが、現状は決して回復したわけではない。一見穏やかに見える彼女たちの生活を作り出したスーダンの国内の状況を思わずにはいられなかった。
Copyright(C) 2001 GAL. All Rights Reserved.
 
TOP BACK