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老親とともに 信子と啓子
母娘でイタタ・・・(靖子)

 つい先日のことだ。夕方の定時コールをしたら何だか声に元気がない。朝の調子とはだいぶ様子が違っている。
「どうしたの?何かあった?」
すぐには返事が返ってこない。ややあって「腰が痛いの」と言う。
よくよく聞いてみると、その日、テレビのワイドショーで「美しさの秘訣」という番組を視たのだそうだ。ゲストは森英恵さん。
「幾つになっても本当にきれい。顔なんて、つやつやしてシワひとつないのよ。それに姿勢のいいことといったら、びっくりしたわ」
そして司会者に請われて、森さんが美しい歩き方を実演されたのだとか。
「腰で歩くときれいに見えるのですって」
どうもその真似をして部屋の中を歩き回ったらしいのだ。モデルじゃあるまいし、曲がった背骨を無理に伸ばしてシャナリシャナリと歩いたら、腰が痛くなっても不思議はない。
「それで湿布を貼ったの?」
「あっちにもこっちにも、ベタ、ベタ」
「ママ、骨でも痛めたら大変よ。気をつけて」と言いながら、腰を振り振り歩く母の姿を想像して思わず笑ってしまう。
 翌日、母を訪ねた時には腰の痛みも治まっていてホッとした。
「それでも一晩で回復するのだから、私もたいしたものね」と、当の本人はケロリとしている。やがて話は‘続編’になった。森さんは「美しくなる秘訣はお金ではなく、心と頭を使って格好いい自分を目指すこと」とコメントされたそうだ。長年にわたり世界の第一線で活躍するファッションデザイナーは、未だに若々しく蝶のように華やかである。
「顔だけ鏡に映してもダメ、必ず全身を映しなさい。自分の美しさを意識することが大事」と言われたとか。
「ママだって、いつも姿見で全身を映しているじゃない?」と水を向けたら、「そうなの」とニッコリ。まるで‘わが意を得たり’といった表情である。たぶん母はずっと以前から同じことを実践していたのだろう。
「鏡に映して『よし!』と言ってから出かけるのよ。でも最後はやっぱり内面を磨くことですって」
当然のことながら、美しくなるにはそれ相応の努力が必要なのだ。
「それからね、『人を褒めなさい』って」
なるほど、と思う。内面であれ、外見であれ、誰にでもチャームポイントはある筈だから、それを見つけて伝える力を養えば、自分の魅力もまた客観的に発見できるという訳だ。それにしても母の好奇心の旺盛なことといったら・・・この調子だと、まだまだ‘美しさ’を追求する気でいるらしい。
「そうそう、健康のために松の実とかえり煮干がいいそうよ」と、書き留めたメモを見ながら教えてくれる。「海外へ行く時にも必ず持参するのですって」
かえり煮干がどんな煮干なのかよくわからないけれど、調理法はいたって簡単である。適量の松の実と煮干を1分電子レンジにかけ、オリーブオイルを混ぜて更に1分チンすれば出来上がり。松の実はタンパク質に富み不飽和脂肪酸が多いし、煮干はカルシウムの素だから、効果があるに違いない。その上、松の実の薬効がすごい。気を補い、肌を潤し、内臓機能を調節すると書いてある。おまけに脳の活性化まで期待できるらしい。母曰く「私たちもぜひ試してみましょうよ」
 帰宅して私も‘腰で’歩く練習をしてみたが、これがなかなか難しいのだ。そして翌朝、起きようとしたら、アッ腰が・・・
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