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女友だち ときにはしみじみ、ときには抱腹絶倒する女の友情をめぐるエッセイです。
おばんすプラン

 「観たい映画があって○○誘ったら、もう別の友だちと観たって断られちゃった。お盆休みは、女友だちと映画みて都心のホテルの二食付きレディスプランでおしゃべり三昧。で、静かな八月末に箱根で骨休め、ってのが彼女の夏休みの定番なんだって。何だか多いよねこの頃、そういうの」
 喫茶店で背中合わせに聞こえてきた会話の切れ端である。
 いきなり振り向いて「それ、私のこと?」と言ったら、見知らぬカップルはどんな顔をするだろう。
 過日、汗と混雑の人混み観光は敬遠してNとおしゃべりを楽しもうと、夏枯れのシティホテルの一泊二食一万円の夏休みプランを利用した。
 別の友人を加えて映画を観、ホテルのレストランで盛大に飲み食いしゃべり、後は二人でベッドにひっくり返って、おしゃべりの二次会である。
 翌日は、七〇年に一度しか咲かないという竜舌蘭の花を朝刊の写真でみて、「これだ!」と浜離宮庭園に問い合わせたら、一ヶ月前の写真だと言われてがっくり。ならば、この機会にもう一つ懸案の映画を観るか。座席を確保するための一時間の行列が、ようやく三〇分に縮まった頃だった。近い、連れがある、元気は出たで、その程度の行列も苦にならない。
 そうして、映画とおしゃべりの二四時間足らずの休日を楽しんで、夏後半に備える元気の充電ができた。
 後は八月末の、四人仲間の一泊旅行で夏の疲れを癒せばよい。
 行き先は、箱根、デス。
 平凡? 箱庭的? なんの!
 湖も温泉も緑も潤沢で近くて便利。仕事の責任や老親やらの気がかりを抱えた世代には、急用ですぐ帰れる気軽さが捨てがたい。何てったって「人気首相」御用達なんだし…。
 トップシーズンが終わって落ち着きと静けさを取り戻し、ホテルもぐんと安くなる夏の終わりの平日が狙い目だ。
 これが、わが夏休みおばんすプラン。
 グッドアイディアと自負していたが、言われてみれば、女友だちパワーをエネルギー源にして東京砂漠を生き抜こうという女性たちの、考えそうなことではある。
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