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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
檜山智子『やさしい引力』文芸社 2005年

「来し方行く先、来し方行く末」に続く2作目。まだバリバリの現役大学生である著者が、「キャリア・マム」という人気サイトに寄せられたメールをもとにした
アンソロジー「届かなかったラブレター」をモチーフに新たに書き下ろしたもの。
「世界の中心で愛を叫ぶ」「いま会いに行きます」のような純愛路線上の作品である。
 無口で絵の上手なサークルの先輩とのナイーブで実らなかった恋と9年後のOL生活をしている女性の現在とが、縦糸と横糸になって織り込まれている。
 幼児時代に手術した脳の腫瘍の再発を恐れて、身を引いた形の先輩へのおもいが残って新しい恋に踏み込めない主人公が、ふとしたことから、彼が元気に秋田で暮らしていることを知り、雪深い角館に彼を訪ねて再会するシーンで終わる。
 現役の学生だけあって、学生時代の主人公たちの雰囲気や感じ方、会話がいきいきとして楽しい。「セカチュウ」や「イマアイ」と違って、病魔との戦いの部分がないだけ、軽いともいえるし、純粋に二人の愛のものがたりともいえる。
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