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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
西原理恵子『毎日かあさん9 育っちまった編』毎日新聞社 2012年

 毎日新聞購読の一番の楽しみは日曜日の「毎日かあさん」。サイバラは,笑いのつぼや,ぐっと泣かせるポイントを本当によくつかんでいる!それも,イヤラしくないのが素晴らしい。毎週連載を読んでいたけれども,単行本をまた読み返しても,ニヤニヤ笑える。「育っちまった」「イケてない」子どもたちに,どんなに愛情を注いでいるか,じんわりわかる。いや子どたちにだけではない。親しいゲイのおじさんたち,おかまショーパブのおねえさんたち,酔うと夜中に天プラあげはじめちゃうママ友,いきつけのホルモン焼き店の熱血体育会系店主などなど,それぞれ笑いのネタにしながらも,サイバラはこの人たちが大好きだ。それがわかるから,笑いながらもあったかくなる。あざけりが微塵もないから。
 新聞連載にない最後の「贈り物」。これには打たれた。あらすじを書きたいが止めておく。是非手に取って読んでほしい。新聞連載は読んだから単行本はいらないや,という人にも,これを読むだけでも単行本をゲットする価値がある。人生で大切なことの様々がぎゅっと凝縮されている。まなみちゃん,そしてまなみちゃんを迎えた家族…引きこもりだったお兄ちゃん,高校生だったけれどもまなみちゃんの出産を決意したお姉ちゃん,子どもたちの決断を受け入れつつ,それぞれの再スタートを後押ししたお母さん。もう本当に…幸せになりますように。いや,もう自分たちでちゃんと幸せを見いだせている。「人生には贈り物がある。リボンはかかっていないけどすぐわかる。」電車の中でもこらえられず涙が止まらなかった。今思い出しただけではなも目もぐじゅぐじゅになる。そう,とても辛いことがあっても,大丈夫,自分で決めたことを大切にしていくこと,お互いを大切にしていくこと,それをわかっているひとの人生には,いつか贈り物があるのだ。
 またまた,ありがとう,サイバラ!(良)
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