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浅倉むつ子『雇用差別禁止法制の展望』有斐閣 2016年

 早稲田大学で労働法を教えておられる著者の最新の著であり、著者の研究の一貫したテーマである労働法制における性差別の禁止についての研究の到達点が紹介されている書である。厚さが3センチを超えることからも、その意気込みが感じられる。
 目次は後記の通りだが、終章の包括的差別禁止法制で筆者のめざすところが語られる。現行法下で、募集・採用から労働契約終了までのすべての雇用ステージで差別が禁止されているのは、「性別」と「障害」に限られているが、それらを具体的に対比しながら検討がすすめられる。あらゆる領域を対象とする障害分野の法制を参考に、間接差別禁止規定は現在性別に関してのみ規定ががもうけられているがあらゆる差別事由に関して間接差別禁止を、性別についての間接差別では具体的3事例に限定されているが、省令で事例を示すとしても例示にすぎないとするものに、そして、複合差別を違法とする規定の創設を…と目標とする法制が示される。日本の法制にとって、指標となるべき重要な一冊である。(F)

<目次>
第T部 日本的雇用と労働法制
 第1章 日本的雇用慣行と性差別
 第2章 労働分野における性差別の現状と課題
 第3章 男女雇用機会均等法の変遷
 第4章 男女別コース制と賃金差別
第U部 ワーク・ライフ・バランス政策と妊娠・出産・育児差別
 第5章 少子化対策とワーク・ライフ・バランス
 第6章 妊娠・出産・育児を理由とする差別への挑戦
第V部 性差別禁止法理の再編をめざして
 第7章 労働法とジェンダーの視点
 第8章 性差別と人格権侵害
 第9章 同一価値労働同一賃金原則
終章 包括的差別禁止法制の構築に向けて
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