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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
高野雀『さよならガールフレンド』祥伝社 2015年

 おおお…。これがデビュー作とは思えない完成度の高さ。「セミと緑がうるさい」駅で、女子高校生が観光客の老夫婦から「ここはいいわねえのんびりしてて」と話しかけられ、「のんびりに見えるのはあんたが休みだからだろ」と内心思うシーンからはじまる表題作はじめ、どの短篇も、退屈な日常にうんざりし、男のバカさに呆れ、うっすらと傷つけられる女たちをリアルに描き出す。
 孤独や痛みに大騒ぎするほどナイーブではない。何かを求めているけど充たされないと声高に言うには、醒め過ぎている。
 でも、ときには、ガールミーツガール。思いがけない女(カレとやった「ビッチ先輩」、自分とは性別以外共通点がないと思っていた姉)と、ふと大切な時間を共有することもある。強い絆、連帯というほどのものではない、かすかなシスターフッド。
 わかりあえない、むしろ反発する関係から、ほのかに生まれる恋。ボーイミーツガール、ガールミーツボーイの短篇もある。
 また、目が離せない漫画家があらわれた!(良)
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