判例 女友だち 映画ウォーキング 情報BOX わがまま読書 リンク おたより欄
わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
『ラヴァーズ・キス』(吉田秋生・小学館)

 レデイス・コミックにはなんでもありということは一応知っていたのだが。
 鎌倉の県立高校の青春群像を描く。川奈里伽子と藤井朋章の恋愛を中心に、朋章をめぐる女子校生の妊娠、中絶、朋章への母からの相姦的な愛 、里伽子と依里子の姉妹の葛藤、里伽子の親友で彼女に友達以上の愛を抱いている美樹、その美樹に憧れる依里子、朋章に恋する同性の高尾、高尾のそばには関西から引っ越してきためっぽう明るい1年後輩の篤志が。という具合に一方の矢印しかつかない愛を含めると五角にも六角にもなる。
 この複雑な関係を全二冊におさめているので、ストーリーの展開が忙しいが(このテンポの速さが若者の生きている時間に合っているのだろう)、台詞が最小限におさえられていてすっきりした構成になっているので、ぐいぐい読める。
 異性愛だけでなく、友情を超えた同性同士の愛がみずみずしく描かれている。青春のリリシズムという言葉を思い出した。  
若い時ってとんがっていたよなあ。金平糖のとんがりをまあるくしないようにと思ってはいたのだけれど。永遠に失われてしまった鋭角な日々がほろ苦くよみがえってきた。



Copyright(C) 2001 GAL. All Rights Reserved.
 
TOP BACK