判例 女友だち 映画ウォーキング 情報BOX わがまま読書 リンク おたより欄
わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
榊原富士子監修 打越さく良著『Q&A DV(ドメスティックバイオレンス)事件の実務―相談から保護命令・離婚事件まで―』日本加除出版 2012年

 著者はDV事件を多数担当し、その豊富な実務経験と正確な資料・統計に基づいて本書を執筆しており、DVに関する指南書として自信をもってお勧めできる1冊である。同じ事務所に属する同僚として著者と日頃接しているが、困難なDV案件も、十分な知識と正確な分析力、熱意で数々解決してきており、本書にはそのような著者の経験が凝縮されている。
 第T部で、「DV事件実務の基礎」として、DVやDV防止法の基礎的な内容を、チャート図や表、コラムなどを逐次取り入れながら、懇切丁寧に解説し、第U部では、「Q&A実務解説〜DV事案の現場から〜」として、実務に直結したQ&Aを多数掲載している。DV事件をこれから扱う初心者にもわかりやすく、また、これまでにDV事件に関わってきた関係者にも非常に勉強になること間違いない。特に、DVがあった夫婦間での子どもをめぐる紛争などDVと子どもに関する問題、及び、DVの被害者が外国人であった場合の注意点がそれぞれ独立の章を立てて解説されているが、いずれも実務家としてよく直面する問題にもかかわらず、意外にも参考となる文献が少なく、本書の価値を高めているといえる。ストーカー規制法や刑事手続について解説されているのも参考になる。また、来年施行される家事事件手続法、今年施行される改正入管法、今後締結が予定されているハーグ条約についても対応しており、最新の情報が満載である。
 本書を読めば、DV事件について体系的にも網羅的にも充分な知識を得ることができる。DV事件にかかわる方々にはぜひ読んでいただきたい。花や鳥の優しいイラストの表紙が目印である。
Copyright(C) 2001 GAL. All Rights Reserved.
 
TOP BACK