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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
「なぜ女は男をみると痴漢だと思うのか なぜ男は女の不快感がわからないのか」(痴漢犯罪NO!鉄道利用者の会 石橋英子監修 Bkc 03年)

 もう30年以上前になるが、統計学の本を見ていたら、「水色のスカートをはいている色の白い丸ぽちゃのおとなしい感じの女性は痴漢にあう率が高い」とあり、この要件にぴったりだった私は水色のスカートをやめようと思った。でも、こんなことで自分の好きな色を変えるなんてオカシイと感じた。
 そんな意気地のない私だったから、「痴漢は犯罪」とはっきり言い切るポスターを見たときは胸のすく思いだった。だが駅構内にこんなポスターが貼られるようになったのは、勇気ある女性たちが声をあげ、時には自分で痴漢を捕まえる、そしてそのために加害者に逆にレイプされた女性もいたという歴史があったからこそなのだ。
 だから痴漢冤罪を訴える男性のニュースを読んだときに混乱した。この本にも北原みのりさんが書いているように、ものを言えるようになった女性への「男からの挑戦状だ」と思った。だけど、それがもし本当に冤罪であったとしたら?
 もちろん女性の人権擁護のためにほかの人の人権が侵害されていいはずはない。問題はまさに満員電車の中の「乗客すべてが、痴漢被害者と冤罪被害者になる可能性を秘めている」状況で(を)どうするかである。この問いに勇敢に挑戦しているのが本書である。冤罪の被害にあった男性長崎満さん、鉄道の中の性被害をなくすことに力をつくしている女性石橋英子さん、そして性の多様性を追求している蔦森樹さんの鼎談は、意欲的で深い。
 ほかに、痴漢に間違えられたとき、痴漢に遭ったときどうするのマニュアルが興味深い。どっちも駅事務室がキーポイントである。
 満員電車(バスも)で通勤・通学せざるを得ない人々必読の書。

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