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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
益田ミリ著『結婚しなくていいですか。すーちゃんの明日』幻冬舎文庫 2010年

 すーちゃんとさわ子ちゃんはアラフォー世代。どちらも、頭の中は、結婚していないこと、結婚しないまま一人老いていくことへの不安、しかし結婚した男やつき合おうとする男のくだらなさへの嫌悪感などでいっぱい。ほのぼのしたシンプルな線での絵柄にそぐわない、様々な葛藤が綴られていく。
 結婚して妊娠した友だちにおなかの赤ちゃんについての質問ばかりして(そうでないと失礼かと思い)疲れてしまうすーちゃん。一方その友だちは友だちで、「すーちゃんに気をつかわせてしまったかな」と案じている。そして、出産を楽しみにしている友だちは、仕事を辞めて単なる無職の妊婦になってしまった、と自己喪失感を抱いている。友だちは、自分を喪っていないころの自分であるすーちゃんに、会いたかった。出産する前に、自分を再確認したかったのだろう。
 結婚や妊娠出産、仕事をしているか・していないかetc.で、女たちは、分断されたと意識しすぎ、細やかに配慮しすぎて、気疲れしているのかもしれない。好きなように話したほうが、むしろ、つながれるかもしれないのに。
 アラフォー世代の女性たちの等身大の姿を描いた秀作である。(良)
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