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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
『働きマン』(安野モヨコ 2004年 講談社)

 出版社に勤務する松方弘子は、しゃきっとした働きものの女性。彼氏はいるけれど、雑誌の企画、原稿書きなど猛烈に働いている。
 働くことはやりがいがあるけれど、しんどい。職場のいろんな人と喧嘩や葛藤や衝突をしつつ突き進んで仕事をする様子をリアルに描いている。
 面白い。テレビでドラマ化されたけれど、娘がマンガ4巻を持っていて、「面白いよ。」と言っていたので、借りて読んだ。

 この間、やはり安野モヨコさん原作の「さくらん」の映画を見たけれど、「さくらん」も「働きマン」も女性が必死で働く話である。
 「さくらん」は、江戸時代の吉原の花魁になる女性の話であり、「働きマン」は、今の時代の雑誌を作る女性の話であるけれど、つべこべ言わず、まっしぐらに働くところは共通している。

 うーん、こんなマンガが出てきたかという感じである。
 働くということは、空気を吸うみたいにあったり前のことである。
 でも女性がこんなに働くということを描いたものはなかったような。
 女性雑誌は、大好きで、よく買うし、よく読むけれど、日経ウーマンなどを除いて、多くの女性雑誌には、ずこんと抜けているものがある。それは、仕事とお金である。通勤するときの着まわしと言った特集はあるけれど、仕事をするというきびしさや大変さやいろ んな年齢、いろんな性格、いろんなバックグランドをかかえた様々な人が働いているという職場の大変さは、どこか抜け落ちている。

 そこをみごとに描いている。
 ああ、こういう人いるよねという感じがきっと読者はするだろう。
 人間関係のしんどさや大変さや「何とかしてよね。」という感じが、本当にリアルで、笑ってしまう。

 恋愛ももちろん描かれているけれど、たとえば「NANA」の中心テーマが、なんたって恋愛であるのとは全く好対照である。
 ああ、恋愛がマンガの中心、メインテーマでない女性マンガの登場という感じである。
 恋愛も大事だけれど、今働いている多くの女性は、なんたって、生活の中心は、仕事ではないだろうか。
 ぼんやりとしていたら、仕事などできはしない。

 仕事は辛い。でも仕事は面白い。
 そんなリアルな日常のぶつかりとあふれるような思いがすがすがしい。
 それにしても「働きマンのスイッチ」がはいらなくても「働きマン」で働いているなあ、わたしもわたしの秘書たちも。
          (福島みずほ*福島みずほのHPより一部変更して転載)
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