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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
『フェミニズムのパラドックス』(江原由美子・勁草書房)

 日本で一番コンスタントにフェミニズム関係の書籍を出版しているのは、勁草書房ではないだろうか。四六判でハードカバーの一連のシリーズになっていて『装置としての性支配』『性の商品化』『生殖技術とジェンダー』など、思わず読みたくなるタイトルが並んでいる。が、難しい。この本もおそるおそる読み始めた。冒頭の「日本のフェミニズムの現在」は、比較的短く明快である。90年代の第3期フェミニズムは、女ということでひとくくりにはできない(「女という同一性の解体」)状況に向き合っており、また、性別役割分業批判だけではなく、性の問題、暴力の問題とフェミニズムが戦線を拡大したことによって、連帯する相手が単なるフェミニストを越えた(「フェミニズムの拡散」)という、まさに拡大と拡散のパラドックスにフェミニズムが直面しているという分析はわかりやすく納得がいく。
 「アカハラ」「キャンパス・セクハラ」の項目も大学に身を置く女性教員でないと書けない深みのある論文。他に「フェミニズムから見た丸山真男の近代」などという知的好奇心が大いに刺激される論文を所収。ウーン、私にはわかりやすいとはいえなかったなあ。
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