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インパクション131号 「男女共同参画の死角と誤算」

 最近住んでいる市の男女平等推進委員になった。たまには地域に貢献しなければならないかなと思ってのことである。
 第1回目に、委員長、副委員長を決めた。15人の公募、学識経験者で女男比は9:6である。委員長は、市長が推薦をして、ジェンダー論・法律が専門の大学講師の女性に決まった。さて、副委員長は、公募の委員さんで互選を、というので私は、元から地域活動をしていて信頼している女性を副委員長に推薦した。するとだ、女性の公募委員から「女性が委員長なら男性を副委員長にしたい」と言う意見が出て、ぶったまげた。絶句していると保健婦として来ている委員が、「複数でもいいんですよね」と言って、副委員長は男女となった。その後も、女性専門の相談室を開設したと市が報告すれば女性から、なぜ男性相談室はないのかと言う。ああ。
 これが地域の男女平等の実態である。自分が稼ぐよりも夫が稼ぎ自分が家事をやった方が収入は高い、と損得勘定から専業主婦になった女性も、あなたの生き方を改めろと言われれば不愉快なのだから、次世代の生き方を考えようなどと口当たりのいい説得も試みている今日このごろだ。

 そんななか、インパクションの特集は、男女共同参画社会基本法制定後の男女共同参画行政のあり方をさまざまな角度から論じていて興味深かった。
 巻頭の角田由紀子さんのインタビュー「法律に対して女性運動ができること ―男女共同参画社会基本法とDV防止法を中心に」で角田さんは基本法は「男女平等基本法」あるいは「性差別禁止法」であるべきだった、と指摘している。さらに条例レベルで性別特性論につなげてしまったと語る。現実的な戦略として、多少は相手の言うことも聞いているふりをして、こっちに使えるものを作っちゃえ、という高等戦術は、女がよっぽど力をつけないと使えない、と彼女はさらに厳しく言う。DV防止法の限界も配偶者に限ったこと、保護命令は夫婦間だけであることだという点で女性たちが求めてきたものと似て非なるものだという。そしてアファーマティヴアクションなりをきちんと入れなければ何も進まない、と。
 特集では他に富山県男女共同平等条例を作る運動の経過や、男女共同参画推進センターとなってしまったとたんに何が起こったかを、センター職員が座談会で語るなど意欲にとむ。文京区男女平等センターでは登録団体の見本として「ブリッジを通じて男女共同参画を考える会」というのを見本につけているという。トランプのブリッジをやっている趣味のグループですぞ。笑えるが笑えない話。
 私自身も紆余曲折している夫婦別姓選択制法案と児童扶養手当改悪について悩みながらのところを書いた。
 全国的にフェミニズムへのバッシングが起きている今、本特集は、今まで獲得してきたことを評価していくために見逃せない。(ちえこ)

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