判例 女友だち 映画ウォーキング 情報BOX わがまま読書 リンク おたより欄
わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
『開発と健康ーージェンダーの視点から』(青山温子=原ひろ子=喜多悦子・有斐閣)

 開発途上国では水汲みや薪拾いは、女の子の仕事になっていることが多い。南アフリカのある地域では、水汲み場は人気のないところにあるため、男たちが少女を強姦する場になるという。レイプによって妊娠したりしないように、母親が娘に避妊注射を受けさせる。すると逆に加害者側の男性に罪悪感がなくなり、強姦は減らないし、HIV感染が男たちを通して、これらの少女たちの間に広がっていく。なんということだろうか。水汲みが女の仕事である限り女性の解放はありえないと固く思っていたが、やっぱり。
 本書はいまや国際的脚光を浴びているパキスタン・アフガニスタンの難民キャンプなどで治療援助を行った女性医師二人と、ジェンダー研究のパイオニアが共同して執筆したもの。女性の健康・教育が次世代の健康を生む源であることがよくわかる。貧困と女性であることの二重の苦に生きる女性たちに対して私たちは何ができるのだろうか。中の写真も衝撃的である。理論や統計だけでなく体験に裏打ちされている熱のこもった文章が非常に説得的である。
Copyright(C) 2001 GAL. All Rights Reserved.
 
TOP BACK