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わがまま読書 独断と偏見に満ちたこむずかしくない読書案内です。教科書からマンガまで。
高橋みどり『酒のさかな』ちくま文庫 2014年

 大人の女。といえば思い浮かぶ人の幾人かのひとりが、船田キミヱさん。クウネルの中で真っ先に読む連載といえば、「私たちのお弁当。」と並び、「高橋みどりの伝言レシピ」。その中でおそらく断トツの登場回数を誇る、船田さん。会ったことはなくても、風情のある季節のひと皿レシピを繰り返し読むだけで、お酒と食材のおいしさを知り尽くし、お客を気遣いじっとりではないけどさらりと相談相手にもなる、姿勢のいい大人の女たる船田さんの姿が思い浮かぶ。
 春には、新じゃがのキンピラ、新筍と絹厚揚げの炊き合わせ、小あじの南蛮漬け、セロリとスナップえんどうのヨーグルトソースあえ。夏には、あじの梅たたき、わさびきゅうり、ゴーヤとゆで鶏の包み揚げ。秋には、焼き〆さば、焼きなす二味、サンマのマリネ。冬には、白菜と春菊のとろろ昆布煮、ねぎの塩・こしょう炒め、ぶり大根。お酒のしめのタイグリーンカレーソーメンや薬味茶漬け。もっともっとたくさん。イラストから、なんともいきな盛り付けをなさっていたんだろうなあ、盛り付けも美味しさへの気遣い、と感じ入る。
 船田さんが切り盛りしていた飲み屋「にぼし」に行きたい行きたいと思っているうちに、いつしか閉店してしまったとは。しかし、船田さんは今度は昼のお店とキャラが変わったかのように紅茶とパンケーキのお店「カフェにぼし」(このネーミングでいいの!?)を始めるまでに元気になったというし、辛党にはたまらない酒がぐいっとすすむつまみレシピも健在で、嬉しい。(良)
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