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『叩かれる女たちーーテクスチュアル・ハラスメントとは何か』(長谷川清美・廣済堂書店・2002年)

 「テクスチュアル・ハラスメント」とは、まだあまりなじみがない言葉であるが、文章による性的いやがらせである。これまでの文学界やマスコミの男性中心主義への異議申し立てである。広い意味を持ち、@いままで男性の目でしか読まれなかったために、埋もれてしまった女性創作者、A男性作家は作品の中における女性のあつかわれかた、B女性の業績を男性のものにされること、C本来の仕事に無関係であるにもかかわらず「女性」であるがゆえに、ファッションや料理の腕、子育てといった「女性らしさ」で文章によって評価されることなどを意味する。
 本書では、Bを一つの柱にしていて、実際に裁判になったオルタ事件を取り上げている。巻末のかなり長い座談会もこの裁判の原告であるSF作家小谷真理さんや上野千鶴子さんが参加しているが、ちょっと内輪の話が多くて、わかりやすいとは言えない。Cについては、「扇千景」「田中真紀子」「辻元清美」などを週刊誌等がどうあつかった(ている)かを分析して、ここはなかなかおもしろい。
 Aの問題を中心テーマにした富岡多恵子・上野千鶴子・小倉千加子の「男流文学論」(筑摩書房)と合わせて読むと、テクハラがなんたるかがよくわかることだろう。

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