判例 その他
4−2005.3.24戸籍続柄記載訂正事件
戸籍の続柄欄において嫡出子と非嫡出子とを区別する記載をすることはプライバシー権を侵害する違法な記載とはいえないとされた事例
[裁判所]東京高裁
[年月日]2005(平成17)年3月24日判決
[出典]判時1899号101頁
[事実の概要]4−2004.3.2参照
[判決の要旨]
嫡出子と非嫡出子とを区別することが憲法に違反する不合理な差別であるということはできないのであって、民法が相続において嫡出子と非嫡出子を区別している以上、これを戸籍上区別する必要があることは否定できない。そうすると、いずれにせよ、戸籍を調査すれば、嫡出子と非嫡出子との区別が明らかになるように戸籍の記載をせざるを得ない。したがって、父母との続柄記載において嫡出子と非嫡出子を区別することが、戸籍上これを確認することのできる唯一の方法ではないとしても、不必要かつ不相当な記載であるとは到底いえないのであって、その記載をもって、プライバシー権を侵害する違法な記載であるとは到底いえないし、戸籍法及び戸籍法施行規則が憲法13条に違反するともいえない。
[ひとこと]原判決と異なりプライバシー保護につき消極的。個人情報保護法の時代にマッチしないのでは。
 
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