7 パートタイム労働と派遣労働

7−2010.2.25 Tリサーチセンターほか事件
X女がY2社での就労中に、Y3社からの出向社員Bにセクシャルハラスメントを受けたとして提起したY2社及びY3社に対する損害賠償請求につき、Bの行為の違法性を認め、Y2社は損害を賠償するべき立場であるとしたが、Bの件につきY2社とX女間に和解の成立及び金銭的賠償責任を追及しない旨の確認がされているとして、Xの請求を棄却した事例
[裁判所]大津地裁
[年月日]2010(平成22)年2月25日判決
[出典]労働判例1008号73頁


7−2006.3.24 公務雇い止め事件
国立の研究所に14年近く非常勤公務員として勤務していたにもかかわらず、「任期満了」として、一方的に解雇したのは、解雇権の乱用であるとし、労働契約上の地位の確認をして、未払い賃金の支払いを命じた。
[裁判所]東京地裁
[年月日]2006(平成18)年3月24日
[出典]労働判例915号76頁、女性ニューズ06年3月30日号


7−2005.7.25
労働者派遣契約の派遣期間が派遣労働契約について制限的である以上、派遣ではない通常の労働契約の場合を同様に、雇用継続にたいする期待への合理性を認めるのは困難とされた事例
[裁判所]東京地方裁判所
[年月日]2005(平成17)年7月25日
[出典]労働判例900号32頁


7−2004.5.11 安川電機八幡工場(パート解雇・本訴)事件
雇用期間3か月の有期雇用契約を14年ないし17年にわたって反復更新してきたパート従業員に対する契約期間途中での整理解雇が、人員削減の必要性はあるが、本件整理解雇をしなければならないほどのやむを得ない事由があったとは認められないとして、解雇は無効、精神的苦痛に対して慰謝料支払を命じた例
[裁判所]福岡地裁小倉支部
[年月日]2004(平成16)年5月11日判決
[出典] 労働判例879号71頁


7−2002.9.18 安川電機八幡工場(パート解雇)事件
パート従業員数も業績に応じて短期間にかなり変動していることも考慮すれば、整理解雇の4要件のうち、従業員削減の必要性、解雇回避努力、手続きの妥当性の3要件は満たされているとし、また、被解雇者選定の妥当性について、選定基準自体には合理性があるとされた例
[裁判所]福岡高裁
[年月日]2002(平成14)年9月18日決定
[出典] 労働判例840号52頁


7−2002.5.15 労働者派遣会社事件
上司である専務取締役が派遣会社の女性支店長2名に対して行ったセクシュアル・ハラスメント行為は、不法行為に当たるとして会社の使用者責任・不法行為責任を認めた判例(岡山セクハラ
[裁判所]岡山地裁
[年月日]2002(平成14)年5月15日判決
[出典] 労働判例832号54頁


7−2001.9.10 全国社会保険協会連合会(本訴)事件
1年の期間で雇用されたパートタイム看護婦が、その後雇用期間を6か月とする労働契約を2回更新したのは、実質的に期間の定めのない契約に当たるとは言えないが、雇用継続に対する合理的な期待があるとして、解雇に関する法理が類推適用されるとした判例
[裁判所]京都地裁
[年月日]2001(平成13)年9月10日判決
[出典] 労働判例818号35頁


7−2001.6.27 カンタス航空事件
航空会社に客室乗務員として期間の定めをして雇用された原告たちの期間満了による雇い止めは、無効とした判例
[裁判所]東京高裁
[年月日]2001(平成13)年6月27日判決
[出典]労働判例810号21頁


7−2000.12.1 W(本訴)事件
7−2000.4.17事件の本訴。
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2000(平成12)年12月1日判決
[出典]労働判例808号77頁


7−2000.5.9 エールフランス(更新拒絶)事件
航空会社に臨時契約社員として雇用された契約は、更新を予定された契約であって、更新拒絶には合理的な理由が必要とした判例
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2000(平成12)年5月9日決定
[出典] 労働判例800号89頁


7−2000.4.17 W事件
約15年継続雇用されてきた場合、終身雇用に対する期待には合理性があるとして、パートタイマー就業規則に基づく解雇は不合理であるとした判例
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2000(平成12)年4月17日決定
[出典] 労働判例792号138頁