判例 働く女性の問題
1 賃金、昇進・昇格

1−2015.11.17 A社事件(広島)
1−2014.10.23の差戻審で一審原告の女性の請求を破棄した原判決を変更し一部認容した事例
[広島高裁2015(平成27)年11月17日判決 労働判例1127号5頁、判時2284号120頁 LEX/DB25541627]


1−2015.10.2 都立H療育センター事件(東京)
育児で時短勤務となったことを理由にした昇給抑制につき育児介護休業法違反と認められた事例
[東京地裁2015(平成27)年10月2日判決 労働判例ジャーナル46号2頁、LEX/DB25541445]


1−2015.3.26 T工業事件(金沢)
男女差別による賃金格差を認めたが、訴訟提起の日から過去3年分のうち発生した賃金差額分を残して時効消滅を認めた事例
[金沢地裁2015(平成27)年3月26日判決 労働判例ジャーナル40号16頁、LEX/DB25540059]


1−2014.10.23 A社事件(広島)
妊娠をした女性が受けた降格処分につき、本人の承諾がない降格は原則として均等法に違反するとして、原告敗訴とした二審判決を破棄、差し戻しした事例
[最高裁第一小法廷2014(平成26)年10月23日判決 民集68巻8号1270頁、判タ1410号47頁、LEX/DB25446716]


1−2013.7.18 C電力会社事件
32年勤続した女性が、昇進・昇格や賃金に男女差別があったとして会社に対し損害賠償などを請求したが棄却等された事例
[広島高裁2013(平成25)年7月18日判決 労働経済判例速報2188号3頁、LLI/DB(L06820367)]


1−2011.12.27 K社事件
産休及び育児休業からの復帰後の報酬減額及び成果報酬ゼロ査定につき、人事権の濫用にあたり無効であるとして、賃金差額及び損害賠償の一部を認めた事例
[裁判所]東京高裁
[年月日]2011(平成23)年12月27日判決
[出典]労働判例1042号15頁、LEX/DB25480114


1−2009.6.29 昭和シェル石油事件
[裁判所]東京地裁
[年月日]2009(平成21)年6月29日判決
[出典]判時2052号116頁


1−2008.1.31 兼松男女差別事件
1−2003.11.5 兼松男女差別事件の高裁判決
[裁判所]東京高裁
[年月日]2008(平成20)年1月31日判決
[出典] 労働判例959号85頁


1−2007.11.30 H社(男女差別)事件
[裁判所]東京地裁
[年月日]2007(平成19)年11月30日判決
[出典]労働判例960号63頁


1−2007.6.28 昭和シェル事件
1−2003.1.29昭和シェル事件の控訴審
[裁判所]東京高裁
[年月日]2007(平成19)年6月28日判決、最判は2009年(平成21)年1月22日
[出典]判時1981号101頁、労働判例946号76頁


1−2007.1.23 Nオートマチックマシン事件
原告女性に特に基本給月額や等級が低くなる特段の事情がない限り、賃金等の格差は、原告が女性であることを理由に差別的な扱いを受けたことによって生じたものと推認することが相当であるとして、損害賠償請求を一部認容した事例
[裁判所]横浜地裁
[年月日]2007(平成19)年1月23日判決
[出典]労働判例938号54頁 ジュリスト1352号155頁


1−2006.04.25 住友金属工業事件
1−2005.03.28 住友金属工業事件の高裁和解
[裁判所]大阪高裁
[年月日]2006(平成18)年04月25日和解
[出典]2006年4月26日各新聞朝刊


1−2006.03.20 岡谷鋼機事件和解
1−2004.12.22 岡谷鋼機事件の高裁和解
[裁判所]名古屋高裁
[年月日]06年3月20日
[出典]女性ニューズ06年4月10日号


1−2005.12.28 I山(賃金台帳提出命令)事件
男女賃金差別の有無が争われたときは、その事実の存否を立証するために賃金台帳は通常不可欠な立証方法であり、挙証者以外の労働者の賃金台帳も文書提出命令の対象となる。
[裁判所]東京高等裁判所
[年月日]2005(平成17)年12月28日決定
[出典]労働判例915号107頁


1−2005.12.8 京ガス男女差別賃金事件
1−2001.9.20 京ガス賃金差別事件>の高裁和解
[裁判所]大阪高裁
[年月日]2005(平成17)年12月8日和解
[出典]ふぇみん2006年1月25日号


1−2005.4.12 藤沢薬品工業事件
違法な男女差別があると主張されている比較対象者と相手方との賃金格差、昇格・昇級格差の有無を審査するに当たり、訴訟当事者にとって必要不可欠な賃金台帳、労働者名簿などを開示するのは相当
[裁判所]大阪高裁
[年月日]2005(平成17)年4月12日決定
[出典]労働判例894号14頁


1−2005.03.28 住友金属工業事件
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2005(平成17)年03月28日判決
[出典]労働判例898号40頁


1−2004.12.27 名糖健康保険組合事件
昇進・昇格については、女性であることを理由とする差別的取り扱いではないが、賃金の格差については、原告ら女性を男性であった場合と比べて不利益に取り扱ったとされた事例。
[裁判所]東京地裁
[年月日]2004(平成16)年12月27日判決
[出典]労働判例887号22頁


1−2004.12.22 岡谷鋼機事件
男女のコース別採用・処遇は原告らが入社した昭和37年および42年当時は不合理な差別として公序に反するとまでは言えない、また旧均等法は男女の差別的取り扱いをしないことを努力義務にとどめているから、公序良俗違反とはいえない。平成11年制定の均等法は、男女の差別的取り扱いは禁止しているから、それ以前に入社したものに対して、平成11年以降に男女別コースで取り扱うのは均等法6条違反であるとした例。
[裁判所]名古屋地裁
[年月日]2004(平成16)年12月22日判決
[出典]労働判例888号28頁


1−2004.11.12 藤沢薬品工業事件
具体的な昇進・昇格の運用状況、男女格差の存在と程度を立証する必要性が認められ、賃金代償および労働者名簿の提出が命じられた事例
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2004(平成16)年11月12日決定
[出典]労働判例887号70頁


1−2004.10.28 内山工業事件
職務の内容に明確な区別がないにもかかわらず、男子と女子に異なる賃金表を適用したことによって、男女間の賃金格差を生じさせたことに合理性はなく、また、基本給をもとに算出・支給された世帯手当、一時金、退職金についても不合理な男女差別があるとした1審判決(1−2001.5.23)を維持した。
[裁判所]広島高裁岡山支部
[年月日]2004(平成16)年10月28日
[出典]労働判例884号13頁


1−2003.12.24 住友電工事件
[裁判所]大阪高裁
[年月日]2003(平成15)年12月24日和解
[出典]


1−2004.10.15 野村證券事件
[裁判所]東京高裁
[年月日]2004(平成16)年10月15日和解
[出典]日本経済新聞2004年10月16日朝刊


1−2003.12.24 住友電工事件
[裁判所]大阪高裁
[年月日]2003(平成15)年12月24日和解
[出典]


1−2003.11.5 兼松男女差別事件
転換制度を設けたことによりコース別人事は、性差別であるが違法ではないとされた事例
[裁判所]東京地裁
[年月日]2003(平成15)年11月5日判決
[出典] 労働判例867号19頁


1−2003.1.29 昭和シェル事件
職能資格制度のもと、男女間に著しい格差があり差別的な取扱いをしているとして、約4500万円の支払いを命じた判例
[裁判所]東京地裁
[年月日]2003(平成15)年1月29日判決
[出典] 労働判例846号10頁


1−2002.12.27 東洋水産川崎工場事件
日給月給者制度は、賃金形態の相違にもとづく雇用形態の一種であって、女性差別の制度ではないとされた事例
[裁判所]横浜地裁川崎支部
[年月日]2002(平成14)年12月27日決定
[出典] 労働判例847号58頁


1−2002.2.20 野村證券男女差別事件
男女コース別人事は均等法違反であり、人格権を侵害したとして慰謝料の支払いを命じたが、地位の確認は違法とは言えないとして請求を棄却した判例
[裁判所]東京地裁
[年月日]2002(平成14)年2月20日判決
[出典]労働判例822号13頁


1−2001.9.20 京ガス賃金差別事件
原告女性の同年齢・同期入社の男性社員との間の賃金格差は、2人の職務の価値に格別の差はないのであると認定し、この賃金格差は被告会社の不法行為にもとづくものであるとして、損害賠償を認めた判例
[裁判所]京都地裁
[年月日]2001(平成13)年9月20日判決
[出典]労働判例813号88頁


1−2001.6.27 住友生命保険(既婚女性差別)事件
既婚であることを理由に、低く査定し、昇給させなかったことは、不法行為に当たるとした判例
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2001(平成13)年6月27日判決
[出典] 労働判例809号5頁


1−2001.5.23 内山工業事件
男女間に賃金格差が存在する場合には、使用者側でその格差が合理的理由に基づくものであることを示す具体的かつ客観的事実を立証できない限り、その格差は女子であることを理由とした不合理な差別であると推認するのが相当であるとされた例
[裁判所]岡山地裁
[年月日]2001(平成13)年5月23日判決
[出典] 労働判例814号102頁


1−2001.3.28 住友化学工業事件
昭和40年頃にとられた男女別雇用制度は、当時の社会常識からして違法とはいえない。またコース転換試験の際も少数の女性が合格していることから、男女差別的な運用があったとは認められないとされた判例。その後、2004年6月29日大阪高裁で和解
[裁判所]大阪高裁
[年月日]2001(平成13)年3月28日判決
[出典] 労働判例807号10頁


1−2000.12.22 芝信用金庫事件
昇格試験における性差別が認められて、昇格の地位が確認され、また昇格したことを前提にした賃金差額の支払い、退職金の差額についての請求権が認められた判例
[裁判所]東京高裁
[年月日]2000(平成12)年12月22日判決、02年10月24日最高裁で和解
[出典] 労働判例796号5頁


1−2000.11.20 商工組合中央金庫事件
事務職として採用された女性がコース別人事制度の導入により総合職に移行した後の窓口補助業務への配置転換は男女差別と認められた判例
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2000(平成12)年11月20日判決
[出典] 労働判例797号15頁


1−2000.7.31 住友電工事件
高卒事務職として採用された女性の昇進・昇格・昇給差別に対する損害賠償請求が否定された判例
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2000(平成12)年7月31日判決
[出典] 労働判例792号48頁


1−2000.2.23 シャープエレクトロニクスマーケティング事件
昇格の遅延は男女差別でありその結果賃金に格差をもうけるのは労基法3条・4条違反であるとして慰謝料500万円の支払いが命じられたが、差額賃金の請求は認められなかった判例
[裁判所]大阪地裁
[年月日]2000(平成12)年2月23日判決
[出典] 労働判例783号71頁